塩蔵した大根やきゅうり、なすを手際よく整え、粕漬けやしょうゆ漬けへ仕上げていくイメージ

RECIPE / PROCESS

塩蔵漬け物の利用

塩蔵漬け物の利用

読むメリット

下漬けした塩蔵野菜を、食べやすい粕漬け・しょうゆ漬けへ仕上げる流れが一気にわかります。

主な素材

大根、きゅうり、なすなどの塩蔵野菜を想定した内容です。

大事な工程

揚水廃棄、漬け替え、温湯での脱塩。この3つが食べやすさを左右します。

仕上がりの分かれ道

まろやかな粕漬け、香ばしくすっきりしたしょうゆ漬けの2方向に仕上げられます。

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塩蔵したままではなく、最後まで整えるとおいしさが立ち上がります

塩蔵漬け物は、保存のための状態から、食卓に出したくなる状態へ整えてこそ本領が出ます。
大事なのは、ただ塩を抜くことではありません。水を上げ、余分な水分を捨て、漬け替え、温湯でやさしく脱塩して、最後に風味を重ねること。
この流れを知っていると、塩蔵した野菜がぐっと扱いやすくなります。

PROCESS FLOW

下漬けから脱塩までは、この順番で進めます

流れを先に頭へ入れておくと、作業がかなり楽になります。
途中でやることは多そうに見えますが、実際は“水を上げる”“捨てる”“整える”の繰り返しです。

全体の基本フロー

  1. 大根、きゅうり、なす等を下漬けする(目安 10kg)
  2. 揚がった水を捨てる
  3. 漬け替えを行う
  4. 再び揚がった水を捨てる
  5. 35〜40℃の温湯 10L に食塩1%(100g)を加え、手もみして脱塩する
  6. 調整した大根を、粕漬けまたはしょうゆ漬けへ仕上げる
  • 脱塩は温度を上げすぎず、35〜40℃のぬるめを守るのがポイントです。
  • 大根だけでなく、きゅうりやなすなども手もみしながら整える流れです。

漬け替えの目安

  1. 大根 約8kg を目安に扱う
  2. 塩 400g を加える
  3. 重石は 50〜60kg を目安にする
  4. 水揚がり後は、大根が浮かばない程度の重石にして冷暗所に保存する
  • ここでしっかり整えておくと、次の脱塩と仕上げが安定しやすくなります。
  • 温湯での脱塩条件は、温湯35〜40℃・10L・食塩1%(100g)が目安です。

GOOD RESULTS

食べやすく仕上げるために、ここだけは外さないでください

塩蔵野菜をおいしく活かすコツは、勢いで進めず、でも引っぱりすぎないことです。
特に脱塩の段階は、食感と風味を残しながら整える意識が大事です。

  • 揚水廃棄は、上がった水分を抱えたまま次工程へ行かないための大事な区切りです。
  • 漬け替えでは、塩と重石のバランスで素材を安定させます。
  • 脱塩は温湯で手もみしながら行い、急激に抜きすぎないように整えます。
  • 最終的な目的は“塩をなくすこと”ではなく、“食べたい塩加減へ寄せること”です。

2 FINISHES

最後は、粕のコクか、しょうゆの香りか。好みで選べます

同じように整えた大根でも、仕上げる床が変わると印象はかなり変わります。
まずは味の方向をつかんでから配合を見ると、選びやすくなります。

FINISH 01

粕漬け

酒粕のまろやかさと甘みが出やすく、やわらかいごちそう感のある仕上がりです。
調整大根1kgを使い、約10日位で食用の目安です。

FINISH 02

しょうゆ漬け

しょうゆの香りが立ち、すっきり食べやすい方向へ仕上がります。
調整大根1kgを使い、1週間位で食用の目安です。

RECIPES

仕上げ配合は、このまま使えます

ここまで来たら、あとは風味を選ぶだけです。
配合は調整大根1kgに対する目安なので、そのまま組みやすい形で見られるようにしています。

粕漬け(調整大根 1kg)

  1. 酒粕 1kg(100%)
  2. 焼酎 100g(10%)
  3. みりん 100g(10%)
  4. 砂糖 80g(8%)
  5. 塩 30g(3%)
  6. 野沢菜漬けの素 50g(5%)
  7. 合計 1360g
  8. 約10日位で食用
  • コクとやわらかい甘みを出したいときに向く仕上げです。

しょうゆ漬け(調整大根 1kg)

  1. しょうゆ 750g(75%)
  2. 砂糖 150g(15%)
  3. みりん 50g(5%)
  4. 酢 50g(5%)
  5. 野沢菜漬けの素 50g(5%)
  6. 合計 1050g
  7. 約1週間位で食用
  • 香りの立ち方がよく、食卓で出しやすいすっきり感があります。
  • どちらも、脱塩して整えた大根を使う前提の仕上げ配合です。

SUMMARY

塩蔵した野菜は、整え方しだいで“保存用”から“楽しむ一品”へ変わります

下漬けして終わりではなく、揚水廃棄、漬け替え、脱塩、仕上げまでつなげることで、塩蔵漬け物はぐっと身近になります。
まろやかな粕漬けにするか、香り立つしょうゆ漬けにするか。
その日の気分で選べるところまで持っていけると、塩蔵の楽しさが一段深くなります。

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